白内障は、手術を受ければ、視力の回復が見込める病気です。治療方法は、病状の進行段階によって異なり、症状が軽度の場合は手術を行わず、通院による経過観察を行います。点眼を使用したとしても、白内障の進行を抑えることが目的で、水晶体が透明に戻るわけではありません。白内障手術時期の適応は患者様によって様々です。少しの白内障でも気になる方や、職業上支障の出る方は早く手術適応になりますが、進行しても生活に支障がない方は適応が遅くなります。ただ、放置しすぎると緑内障を併発したり、手術自体が困難になりますので、経過観察は大切です。当院では患者様の希望を尊重して、丁寧なカウンセリングで患者様にあった手術時期を決定させて頂いています。
白内障手術とは
白内障の手術とは、濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズ(人工水晶体)を入れる手術です。
角膜の縁を2~3mm程度切り、水晶体の前嚢に5mm程度の孔を開けて器具を挿入し、超音波で核と皮質を砕いて吸引することで視力の回復をはかります。
摂津市・吹田市の福井眼科では「単焦点眼内レンズ(保険適用)」「乱視矯正が可能な単焦点眼内レンズ(保険適用)」「多焦点眼内レンズ(選定医療)」の3種類の手術を行っております。
裸眼視力の向上
白内障手術の完成度が高くなり、眼鏡の使用頻度を軽減できる、多焦点眼内レンズや乱視矯正眼内レンズを使用できるようになりましたので、眼鏡での矯正に頼らないかわりに、眼内レンズのピントを正確にあわせることが必要になっています。最新の眼内レンズを使用しても、術後にピントが合わないと眼鏡の使用頻度を軽減することはできません。ピントを合わせ、裸眼視力を向上させるには、眼内レンズの度数の決定と、乱視矯正が重要になります。そのため、摂津市・吹田市の当院では最新の眼内レンズの度数決定の検査機器を導入し、乱視の矯正も積極的に行っております。
正確な眼内レンズ選択
白内障手術の際に選択する眼内レンズの度数選定に必要な測定値の精度が向上し、さらに角膜(黒目)と水晶体との距離や、水晶体の厚さ、などが測定できるので、これまでの主流の「SRK/T式」や「Haigis式」だけでなく、「Barrett式」などの新しい計算式を用いることができます。
ZEISS社製 IOLMaster 700を用いることで、従来よりも精度の高い眼内レンズの度数選定が可能となります。さらにZEISS社製 IOLMaster 700は、角膜後面の形状測定を測定することにより、角膜形状の実測値を眼内レンズの計算や、乱視矯正に反映できますので、正確なレンズ選択や乱視の矯正が可能になり、よりよい術後の裸眼視力が期待できます。
乱視による見え方の違い